クルーズ船の発着日にフィヨルド遊覧
スワードはアラスカ湾クルーズの多くが出発・到着する港ですが、大型客船が入港の途中でタイドウォーター氷河(海に流れ込む氷河)に近づくことはまずありません。スモールボートハーバーから出る日帰りの船なら、それができます。タイミングさえ工夫すれば、フィヨルドで6時間過ごしても客船の出航に間に合いますし、翌朝の帰りの便にも余裕で間に合います。
客船のデッキからでは物足りない理由
スワードはリザレクション湾の奥にあり、アラスカ湾クルーズの多くが発着する港です。大型客船は湾をさかのぼって埠頭に着くので山々はよく見えますが、キーナイ・フィヨルド国立公園の細い入り江、つまり氷河が海に落ち込み、うねりの中から海鳥の断崖がそびえる場所までは入っていきません。日帰りの遊覧船ならそこまで行けますし、誰かが潮吹きを見つければ、すぐに止まったり向きを変えたりできます。
あるViatorのレビュアーは、その違いをはっきり書いています。自分の客船のデッキからは何ひとつ見えなかったのに、スワードから出た小さな船ではシャチとザトウクジラを見られ、おまけに島ではパフィンまで見られたそうです。それはたまたま恵まれた一日の話で、約束ではありません。クジラをはじめ、どんな動物も保証する運航会社はありません。それでも、一日じゅう野生動物を探し、氷に近づくことだけを目的にした船に乗れば、チャンスはまるで違ってきます。
乗船の前か、下船のあとか
多くの乗客は、2つの日のどちらかにフィヨルドを組み込みます。客船がスワードから出航するなら、早めに町に着いて乗船前に遊覧船に乗ります。客船の旅がスワードで終わるなら、下船したあとにフィヨルド遊覧です。どちらの場合も、乗船日・下船日そのものがいちばん使いにくい日です。移動の段取りに加えて、荷物の心配もあるからです。
いちばん落ち着いて動けるのは、スワードに1泊余分に取る計画です。前日の夕方に着いて翌朝に遊覧船に乗り、その次の日に客船に乗ります。下船する側なら、町で1泊してから翌日に遊覧船へ。同じ日に済ませる計画でもうまくいくことはありますが、天候やチェックインの遅れで予定がずれたときの余裕が小さくなります。航路の長さのガイドで、実際に使える時間に合う航路を選んでください。

寄港日に向いたツアー
客船の乗客向けに、Kenai Fjords Toursは国立公園クルーズを乗船前・下船後のツアーとして約230ドルから提供しています。所要約6時間で、同社の通常の国立公園クルーズと同じ内容をたどり、Viatorでは68件のレビューで評価4.8です。あるレビュアーは、海に出ているあいだ事務所が荷物を預かってくれたと書いていて、下船日にはこれが何より大事なポイントです。難点はViator限定の販売であることと、一日が短くなるわけではないことです。船上の6時間にチェックインの時間を足し、すべてを客船の時刻に合わせて組み込む必要があります。
Major Marine Toursは、同じ問題に別の形で応えています。アイアリック湾への終日クルーズ(約319ドルから)のGetYourGuideの掲載ページには、クルーズ船の港と鉄道駅からの送迎シャトルが含まれていて、客船や列車で到着する人には事前に連絡するよう求めています。こちらは7.5時間の一日なので、乗船日よりもスワードでの自由な一日に向いています。
もっと余裕を残せる短めの選択肢が2つあります。Kenai Fjords Toursの通常の6時間国立公園クルーズ(約230ドルから)は両方の予約サイトで販売されていて、寄港地ツアー版と同じ海域を回ります。リザレクション湾の半日クルーズ(約150ドルから)は約4時間で、ほとんど穏やかな湾内にとどまります。ベア氷河は遠くから眺めるだけで、崩れ落ちる氷壁を間近に見ることはありません。
| ツアー | 料金 | 船上の時間 | 向いている日 |
|---|---|---|---|
| リザレクション湾の半日クルーズ | 約150ドル | 約4時間 | 帰船締切が遅い乗船日 |
| Kenai Fjords Tours 6時間クルーズ | 約230ドル | 約6時間 | 客船の前後の空いている一日 |
| 寄港地ツアー版クルーズ(Viator限定) | 約230ドル | 約6時間 | 下船日(荷物は事務所で預かり) |
| Major Marine 終日クルーズ | 約319ドル | 7.5時間 | 自由な一日(客船の港から送迎あり) |
出航時刻に合わせやすい6時間
Kenai Fjords Toursの国立公園クルーズは、約6時間でタイドウォーター氷河と保護区の海鳥の繁殖地を訪ねます。料金は約230ドルから。温かい昼食付きで野生動物ガイドが同乗し、客船の予定が変わっても24時間前までなら無料でキャンセルできます。
余裕を見て、さらにもう少し
逆算の起点は、船内新聞にある出港時刻ではなく帰船締切時刻です。6時間のクルーズとは船上で6時間という意味で、チェックインはその前に別途かかり、さらに港から客船まで戻る時間も要ります。Kenai Fjords Toursはノースウェスタン・フィヨルドの便で出発1時間前の到着を求めていて、どの船でも同じくらいの余裕を見ておくのが賢明です。掲載されている所要時間はすべて目安と考えてください。船長は動物がいれば船を止めますし、向かい波で帰りが遅れることもあります。
計算がぎりぎりでしか成り立たないなら、短いクルーズを選ぶか、フィヨルドを空いている日に移しましょう。出航に乗り遅れる損失は、氷河を2つではなく1つしか見られないことよりはるかに大きいのです。どちらの会社も主要ツアーは出発24時間前まで無料でキャンセルできるので、クルーズ会社が日程を変えたときには助かりますが、当日の朝の遅れには役に立ちません。
寄港日の荷物と船酔い
下船日はデイパック以上の荷物を抱えています。Major Marineの掲載ページでは船内への荷物の持ち込みが認められていないので、チェックイン前に預け先を決めておきましょう。寄港地ツアーのレビュアーは、スワードの1304 4th AveにあるKenai Fjords Toursの事務所にスーツケースを預けました。晴れた夏の日でもデッキは寒いので、フリースと防水ジャケットはスーツケースに入れずに手元に残してください。そのほかの持ち物は船の持ち物リストにまとめています。
大型客船の安定した揺れに1週間慣れたあとだと、リザレクション湾の外の外洋はまるで別物に感じられるかもしれません。6時間以上の航路はアラスカ湾のうねりを横切り、Kenai Fjords Toursの掲載ページには船酔いしやすい人には向かないと書かれています。時間に余裕のない日に長い航路を選ぶ前に、フィヨルド遊覧の揺れ具合を読んでおいてください。
フィヨルドのあとはアンカレッジへ
帰りの便の多くはアンカレッジから出ます。Seward Highwayを約200 km北上した先で、寄り道しなければ車で約2時間半です。Viatorにはスワードからアンカレッジへの送迎ツアーが約75〜89ドルから掲載されていて、夏の列車は約4時間かかります。夕方に北へ向かう便があるので、海で一日過ごしたあとでも乗れます。ただ、同じ日に船と列車を組み合わせると余裕はわずかなので、予約前に時刻表を確認してください。アンカレッジとスワードを結ぶ道路と鉄道のガイドで、選択肢を詳しく比べています。
7.5時間のクルーズと同じ日の深夜便は、おすすめしません。アンカレッジかスワードでの1泊は、乗り遅れた飛行機より安くつきます。各船の総額は料金ガイドにまとめています。
客船がシーズンの初めに寄港するなら
シーズンのごく初めにスワードに寄る客船なら、Major Marineの4時間の春の野生動物クルーズ(約123ドルから)と時期が重なるかもしれません。このサイトで紹介するなかでいちばん安い船です。だいたい3月から5月にかけて、アラスカ湾の入り口あたりまで出て、回遊するコククジラや、生まれたばかりの子を連れたシロイワヤギを探します。難点は、春しか運航しないこと、空気が冷たいこと、昼食が含まれないこと(船内で食べ物を販売)、そして氷河の末端には行かないことです。春の回遊が船からどう見えるかはホエールウォッチングのガイドで説明しています。